戦争と平和の法
法は行為の属性として考えられ、而して平等者間の法と不平等者間の法とに分けられる 本書に「戦争の法について」なる表題を附したわけは、(前にも述べたやうに)まず第一に、何等か正しき戦争があるか、また戦争においていかなることが正しいか、ということ…
戦争及び戦争の法 ある人々が、戦争においては、すべての法(ユス)が休止すること、法を実現するためにあらざれば戦争を企てるべきでないこと、而して一度戦争が行はれた時には、法と真実の限界内においてのみ行はれねばならない、と考へたことは全く認むべ…
国家において、国民法に従う国民は、たとひ国民法を尊重することによって、彼にとって有利なあるものを捨てなければならないことがあっても、彼は愚かではない。 同様に人民が諸人民に共通の法を無視するといふところまで、自己に有利なるものを重要視しなく…
人間の知性と一致するこの社会的秩序は、本来の意味における法の淵源である。この法には、他人のものを侵さないこと、我々が何ものか他人のものを有し、或いは、それから利得を得る場合にはこれを返還すること、約束を履行する義務、自己の過失によって生じ…