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書評『古事記の宇宙』 古事記は日本最古のサイエンス・ブック?! 古事記がわかれば宇宙がわかる!!

書評『古事記の宇宙』  竹内睦泰著 青林堂

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古事記は日本最古のサイエンス・ブック?! 古事記がわかれば宇宙がわかる!!

 

■あらすじ
古事記といえば、日本書紀とともに編纂された「日本最古の歴史書」であり、神話の時代から推古天皇に至るまでの歴史が記されたものとされているのが通説ではないでしょうか。
 
ですが、実は古事記にはそれ以前のはるか昔、宇宙創成から続く宇宙史、人類史が記されていたとしたら-
そんな視点で古事記を読んでみるのも面白いと思いませんか?
  
著者は竹内睦泰先生。愛称”むっちゃん”。
元・代々木ゼミナール日本史の人気講師にして、古神道を現代に受け継ぐ第73世武内宿禰です。(ちなみに夢は「死んだら前方後円墳に入ること」だそう)
 
第73世武内宿禰として古神道の奥義を口伝にて継承するむっちゃん先生曰く古事記には宇宙と自然の叡智が凝縮されている」のだそうです。
 
■宇宙創成の物語と暗黒物質ダークマター”~超弦理論
むっちゃん先生曰く古事記(口伝では”ふることふみ”と呼ぶのだとか)は”暗号”によって書かれており、単に日本の過去の歴史を伝えるだけのものではなく、「宇宙史」をも含んでいるのだそうです。
『無』からはじまり、宇宙が創られ、地球が、世界が、日本が作られたということを描いていると。
 
正直、最初は「ほんとかよ」と思いましたがw、読み進めていくうちに、むっちゃん先生のいうところの宇宙創成の話と最新の宇宙科学の”共通するところが多い”ことに改めて驚かされます。
 
例えば、むっちゃん先生は古事記には”無の神”が存在するということが実にさりげなく、暗号のような形で記されていると指摘します。
 
この「無の神」こそ最新の宇宙科学で言われているダークマター暗黒物質)」のことではないでしょうか。(注:コンビニで売られているチョコ菓子のことではありません!)
 
ダークマター」は暗黒物質とも言われ、宇宙のエネルギーを構成する見えない物質の総称だとされています。
1933年天文学者フリッツ・ツビッキーが、かみのけ座銀河団の個々の銀河の動きを観測し、目に見える物質の約400倍の隠れた質量がなければ銀河団はばらばらに飛散することを指摘し、また、70年代にはヴェラ・ラービンが、渦巻銀河の腕の回転速度と物質分布の矛盾を指摘したことから、その存在が示唆されていました。
もし目に見える物質質量の10倍の質量が存在しなければ、現在観測されているような腕の回転運動は維持されないということが分かったからです。
  
そんな中、高性能化したコンピュータ-を使ったシミュレーションも行われていくうちに、宇宙初期の銀河が形成される段階で、ダークマターを考慮しないシミュレーションでは銀河が形成されず、通常物質の約6倍のダークマターの重力を加えると銀河が形成されることが分かりました。
またSDSSなどの研究によって詳しい宇宙の大規模構造が明らかになってきましたが、これらを形成するシミュレーションでも同様にダークマターの存在が不可欠となっています。
(参考:『ここまで見えてきた宇宙の謎 ビジュアルでわかる宇宙御観測図鑑』)
 
他にも本書では『古事記』で記されている内容と最新宇宙科学理論であるインフレーション理論(超弦理論との類似性やビックバン、DNAとの関わりのことなどが登場します。
 
■内八洲外八洲観とフラクタル理論
また神道には内八洲外八洲観(うちやしまそとやしま)という考え方があるそうです。
日本は世界の雛形であるという考え方で、地形はそのままにして世界の大陸を移動させれば縮小するば、日本列島と同じになるというのです。
ユーラシア大陸が本州、北アメリカ大陸が北海道、オーストラリア大陸は四国、そして九州はアフリカ大陸とそれぞれ酷似しているのだそうです。
  
この内八洲外八洲観という考え方も1975年にフランスの数学者・経済学者のブノワ・マンデルブロが提唱したフラクタル理論」(自己相似)とそっくりです。

 

フラクタル図形をした野菜「ロマネスコ

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■本当は怖い浦島太郎伝説?!
上記の『古事記』にはいろいろな側面があるという意味においては、イザナギイザナミの話や天照大神須佐之男命の話、八岐大蛇退治や因幡の白兎、海幸彦命・山幸彦命などの昔話もそうです。
 
これらの物語は『古事記』に登場するエピソードなのですが、それにも実は「暗号」が隠されていたというのです。
 
本書には登場しませんが、『古事記の宇宙』発売記念として特集が組まれていたネット放送のチャンネルくららの番組では、次のような回がありました。
【11月8日配信】竹内睦泰の古事記の宇宙「浦島太郎に隠された秘密!?」聞き手小野義典【チャンネルくらら】

【11月8日配信】竹内睦泰の古事記の宇宙「浦島太郎に隠された秘密!?」聞き手小野義典【チャンネルくらら】 - YouTube

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浦島太郎といえば、「苛められた亀を助けたら竜宮城に招かれ、歓待を受けたあと故郷に戻ったら誰もいなくて、寂しさのあまり玉手箱を開けたら、おじいさんになってしまいました」というお話ですね。
それが実は・・・
 
この続きは是非動画を見て頂ければと思います。(ジ〇リ作品にも○○が登場?!)
 
古事記神道の本であり、歴史書であり、SF、科学、ミステリー、恋愛小説でもある。
今回本書でメインにしているのは『古事記』の中でも特に神代を描いた上つ巻です。
それが、中つ巻、下つ巻となるにしたがって歴史書の様相が色濃くなるのですが、今までご紹介したように上つ巻はSF小説か空想科学読本、あるいはミステリー、サスペンスといった趣です。
 
でもそれでいいのではないでしょうか。 
 
むっちゃん先生も

古事記にはいろいろな側面があります。
神道の本、歴史書、あるいはSF、ミステリー、恋愛小説などなど。
どのようなアプローチでもいいのです。
要は『古事記』を知って、楽しんでもらえるきっかけになればよいのです。
山に登るルートがいろいろあるように、『古事記』への道もいろいろあるはずですから

 
と述べています。
 
今話題の地球科学といえば『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』でも取り上げられているスノーボールアース』(全球凍結)ですが、もし、『スノーボールアース』のことも『古事記』に書かれていたと思ったら何だかワクワクしませんか?
 
古事記』の新たな一面を知ることができたという面で非常に参考になりました。
 
おススメです!

 

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