書評『環境問題の戦略的解決』特報! ついに「環境問題」に対する新しい武器、『限界突破』が登場しました。

書評『環境問題の戦略的解決』特報! ついに「環境問題」に対する新しい武器、『限界突破』が登場

 

チャンネルくららでおなじみの海上知明先生の著書『環境問題の戦略的解決』を書いてみました。
まさに目から鱗の環境問題の解決方法です!
環境問題、昨今の空き家問題に関心がある方はぜひ一読されることをお勧めします。
 
書評『環境問題の戦略的解決―環境戦略試論』
http://bit.ly/2mpozsu 

 

■特報! ついに「環境問題」に対する新しい武器、『限界突破』が登場しました。
ついに「環境問題」に対する新しい武器、孫子の考え応用した、その名も「限界突破の環境戦略」(以下「限界突破」)が登場しました。
 
これにより環境問題の主要命題「エネルギー問題」「食料問題」の大部分は解決可能となるようです。
 
簡単に言えば、「できないものはできない論」「あるべき論」の平行線の議論を突破し、「環境問題」に対して効果的なアプローチができていない従来の”環境政策を新たなステージ、すなわち”環境戦略”引き上げようというものです。
 
しかし『限界突破』するにはいくつかの条件をクリアする必要があります。
それでは、ここに詳しく『限界突破』についてまとめておきたいと思います。
 
■『限界突破』について
環境問題に対する新たな武器、『限界突破』が登場!
環境政策が”戦略的”になる!

 
東洋思想にもとづいた「孫子」の戦略理論を用いることで、既存の「エネルギー問題」、「食料問題」の限界を突破 !!

「できないものはできない」論と「あるべき論」の平行線を打破!

もう環境問題を左翼のイデオロギーの牙城とさせない!

真の「循環型社会の実現」が可能に!
 
■『限界突破』に関する概要
(その1
個別対応、対処療法の域から抜け出せず、「環境問題」に対して効果的なアプローチができていない「従来型の環境政策」に劇的な改善をもたらします。
 
(その2
環境政策を「テクノセントリズム(技術中心主義)」から「エコセントリズムエコロジー中心主義)」に転換することができます。

(その3
未来予測の変化(=不確実性)にも柔軟に対応することができます。

(その4
孫子の「戦わずして勝つ」を実戦レベルに落とし込むことで、不毛なゼロ・サム」論を突破し、「すべてが勝利者」になることを目指します。

(その5
VA思考を活用することができます。
※VA思考…VAは価値分析のこと。物事の本質は何かを問い、そこから逆算して考え直す思考法。
 
■『限界突破』を成功させるには
大前提として『限界突破』を成功させるためには以下の「2つの条件」をクリアすることが不可欠です。

- 1.環境問題を”政治的イデオロギー実現”のための手段としない。またそのような考えの持ち主・団体と付き合わない。
- 2.「日本に地下資源はない。だから輸入に頼らなければならない」「日本は農地が少ない。だから食料の自給は無理」という既成概念を捨てる。

これら発想の転換がないと『限界突破』することは出来ません。

★環境戦略を用い、「大きく考えて、小さく実現する」ことが大前提で、小さければ小さいほど環境負荷を抑えることができます。

★エネルギー問題の『限界突破』のその先は安全保障(シーレーン防衛)も密接に関連してくるようです。

■『限界突破』の使用例 ~「空き家問題」と「農業問題」を限界突破する~
①農業問題をVA思考で考える
・日本は土地が狭い。だから農地も狭い。
 ↓
(VA思考発動)
・農作物を作るのに「土地」は必須か。
 ↓
トマトやイチゴなどの栽培に適した「ハイポニカ(水栽培)」の可能性に着目
ハイポニカ農法は「成長が早い」「収穫量が多い」「栄養価が高い」「農薬を使わない」「多額のコストを必要としない」「比較的栽培が楽」という特徴があります。

②空き家・空きマンション問題をVA思考で考える。
・これからは人口が減少する。だから空き家・空きマンションが急増する。「空き家」化した家屋は取り壊しや建て替えが困難(=家屋のゾンビ化
 ↓
(VA思考発動)
・ゾンビ化した空き家・マンションは「居住」にしか利用できないのか。
 ↓
「居住」以外の利用可能性に着目

③「農業問題」×「家屋のゾンビ化」=「ハイポニカでゾンビを蘇らせる」
<空き家・空きマンションでハイポニカを行うメリット>
- スペースいらず。マンションの一室からでもスタートできる
- 廃屋になるだけかもしれないビルに新しい役割を与えることができる。
- 都心であれば大都市を地産地消で賄う体制が整う。「消費する都市」から「生産する都市」へと限界突破が図れる。
負債化(ゾンビ化)した家屋がキャッシュを生む「資産」へと蘇る。
- 収穫のために人が必要となるため「新規雇用」が創出される。また地域の防犯対策への一助ともなる。

これはほんの一例であり、本書には他にも様々なバリエーションが掲載されています。
その組み合わせ方はまさに無限大であり、工夫次第であなたオリジナルの「環境戦略」が思いつくかも?!

お薦めです!

      #本が好き #読書 #海上知明 #環境問題 #農業問題 #空き家問題 #空き家ゾンビ

 

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書評『革命のインテリジェンス』 旧・日本社会党(現・民進党)はソ連の出先機関?! #民進党 

ある評論家の方が海外視察で一週間近く日本を空けていたら、豊洲豊中問題ばかり取り上げられていて驚愕し、あまりのひどさに「日本を取り巻く国際情勢を無視するためにわざとそうしているのではないか」とさえ思えたのだそう。

 

この意見にはまったく同感です。

それは野党・民進党にも同じことが言え、この緊迫した情勢の最中、政権の揚げ足取りしか考えていない野党・民進党「やはりコミンテルン出先機関なのか?!」との印象を抱いてしまうのは、やむを得ないところではないでしょうか。

 

書評『革命のインテリジェンス』

旧・日本社会党(現・民進党)は”ソ連出先機関”だった?!。

ソ連による対米、対日、対欧浸透工作の実態を暴く一冊

 

bit.ly

本書は “影響力”のある個人を使って標的国の世論や政策を秘密裡に誘導する政治工作、すなわち「影響力」工作を、ソ連戦間期から1940年代半ばにかけて世界各地で展開していた“事実”を明らかにするというもので、ソ連の影響力工作、間接侵略工作の実態、代表的なところでは、「米国政府中枢にいかに入り込んでいたのか」や「日本の政治の中枢にいかに入り込んでいたか」という実態が描かれている。

 
■アメリカにも共産党が存在した?!
実は”資本主義”、”自由の国”の象徴ともいえるアメリカにも「アメリカ共産党」という共産主義政党が存在しているということはあまり知られていないのではないだろうか。
私もアメリカ共産党の存在は「ヴェノナ」(ジョン・アール・ヘインズ著、中西輝政編訳。絶版)や「コミンテルンルーズヴェルトの時限爆弾」(江崎道朗著)を読むまで全く知らなかった。
たしかに今では”非合法化”され実態としては無いに等しいようだが、戦前~冷戦初期の頃、アメリカにおいて”赤狩り=レッドバージ”が行われるまでは一定以上の勢力を誇っていたようだ。
 
本書「革命のインテリジェンス」では世界最大の資本主義国であるアメリカに対して、そのアメリカ共産党を通じて、あるいはそれ以外のルートを通じてソ連の情報機関による「影響力」工作がいつ頃から着手されるようになったのか、その起源について明らかにしている。
 
ある人物はソ連の支援によって政治家を目指し、
ある人物はアメリカ共産党員であることを伏せてジャーナリストとして言論活動を行い、アメリカ国内の有名政治新聞で副編集長まで上り詰める。
ある人物はアメリカ政府高官でありながら、アメリカの国策にかかわる機密情報を非合法に提供し、ソ連に有利になるように誘導する。
ある人物は原爆の開発メンバーでありながら、その開発資料をソ連に提供し、ソ連の核開発、開発に要するコスト、開発期間を劇的に改善させる。

ソ連あるいは共産主義の浸透工作の凄まじさが改めて浮き彫りになっている。
 
■日本における影響力工作
アメリカに対するそれと同じように、日本に対する影響力工作もすさまじい。
本書によると与野党、マスコミ、公安関係者とありとあらゆるところに、その「影響力工作」は及んでおり、具体的な事例として本書では以下の事例が取り上げられている。
 
自民党の代議士
・“周恩来の遺書“という偽文書をコラムにのせた大手新聞社の編集局次長 山本卓二※朝日新聞ではない。
日本社会党の幹部たち
・公安関係者
 
1975年~79年まで東京のKGB駐在部に勤務して対日工作にあたり、その後アメリカに亡命したスタニスラフ・レフチェンコによる米国連邦議会下院情報特別会聴聞会における、日本における自身の活動についての証言、“レフチェンコ証言”によると
KGBは1970年代において、日本社会党の政治方針を効果的にコントロールできていた。同党の幹部のうち10人以上を影響力行使者としてリクルートしていた」
とされている。
 
日本における共産主義の政党といえば、まずは「日本共産党」の名が挙がるだろうが、日本共産党は「中国の出先機関」であり、ソ連の日本における出先機関は「日本社会党」であった--。
それどころか、与党幹部にも、マスコミにも、公安当局にすら“エージェント”が入り込んでいた事実を本書は、元KGB諜報官であるレフチェンコ氏の証言やビットマン氏らの証言、それを裏付ける根拠資料と共に見事に暴き出している。
もちろん、個々の事例に関しては専門家の間では既に既成の事実であったのかもしれないが、それでも本書のような形でまとまった形でソ連の浸透工作をしると改めて浸透工作の凄まじさに、そして、その「日本社会党」の生き残りが、現「民進党」の幹部らであり、いまだ日本の政治の中枢に深く関与していることを思うと戦慄を覚える。 

憲政史家の倉山満先生曰く「戦後の日本はアクター(当事者)ではなくシアター(舞台)に成り果ててしまった」そうだが、まさにアメリカ、ソ連共産党中国共産党が入り混じっての“代理戦争”が日本の政治を舞台に繰り広げられていたのかと思うと、「戦後の日本は平和だった」という認識すら崩れてしまうのではないか。
 
これがまだ“序の口”だということが本書の内容の濃密さを物語っている。
日本の政治史、国際政治に興味がある人にとっては必読の一冊。

 

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おフランスは狂気の国?! 書評『嘘だらけの日仏近現代史』

書評『嘘だらけの日仏近現代史

(Scorpionsさんの書評)【本が好き!】http://bit.ly/2lta0FM 

おフランスは狂気の国?!

累計35万部を誇る倉山満先生の代表作「嘘だらけ」シリーズ第6弾。シリーズ6冊目ながら、今までと違う視点を得ることができ、シリーズ愛読者も、初心者も興味深く読むことができるのではないでしょうか。
今回取り上げる国はおフランスです。
フランスと言えば、オシャレ・貴族・フランスパン・イヤミ(お〇松くん)といったところでしょうか。(「ベルばら」はよく知らないので)

そんな「気品」に溢れ、「お上品」で、「教養」があるように思えるフランスは、「人権宣言」とも相まって「自由、平等、博愛」の国のようにも思えます。

ですが、本書を読めば世の中そんなに甘くないのだということを思い知らされます。

■絶対に真似したくない、「フランス革命

あらかじめ申し上げておくと、本書はフランスの悪口を言っているだけの本でありません。
最初に主権国家を成立させたとしてリシュリューやその後継者マザランのことやナポレオン戦争後の名外交官タレイランのことは非常に好意的に評価していますし、第二次世界大戦後に至っては、ド・ゴールのもと敗戦国から再び大国へのし上がったその根性を見習うべきだとすら述べています。

ですが、フランスの歴史の中に学ぶべきことは多くあれど、絶対に真似したくない出来事といえばフランス革命をおいてほかにはないのではないでしょうか。

■人権宣言に塗り込まれた「理性」という名の猛毒

フランス革命のもと発せられた「人権宣言」には第一条から「人権」「圧政への抵抗権」「国民主権」と続き、「法の適正手続き」「罪刑法定主義」「推定無罪の原則」「信教の自由」「表現の自由」「財産権」などが記されています。
「ここに書かれていることが全部問題なのではない、どさくさに紛れて怖いことを書くからマズイのだ」と倉山先生は指摘します。

怖いこととは一体何なのか。
それは「理性」なのだそうです。

これら17の権利を前文で「最高存在の前に宣言する」としているからマズいのだと。
ここでいう「最高存在」こそが、当時のルソーが提唱していた理論に連なる「理性」なのだというのです。

当時の革命家たちは伝統的に信仰してきたキリスト教に基づく道徳性を無視し、「理性」のみに従うとすることで、これまでのフランスを全否定し、まったく新しい歴史を作ろうとしていたのだと。

■理性しかない人間は人間的であると言えるのか

「最高存在を理性としたのが問題だったのだ」と言われてもピンとこないかもしれません。
なんせ世間一般には”感情的な人間”であるよりも”理性的な人間”と言われる方が、誉め言葉のように聞こえるのですから。

ですが、万が一、「理性しかない」人間がいたとしたら、どうでしょうか。
その人物は完璧な人間なのでしょうか?
そもそも「人間的である」とすら言えるのでしょうか-。


『社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学』(ジョナサン・ハイト著)によると、サイコパスは”理性的に思考するが感じない”のだそうです。
サイコパスは何の情動も持たないと言うわけではなく、自己欲求には情動を示すそうです。
ですが、他人を気づかっていることを示す情動は見せません。

「まるで彼らには物体しか存在せず、そられのいくつかがたまたま二本足で歩き回っている世界で生きているかのようにしか認識できない」


サイコパスの情動あるいは直観は、もっとも邪悪な不正義に対してすら、まったく動こうとしないのに対し、思考(理由を考えること)はまったく正常で、戦略的な思考に著しく長けているのだ」

のだそうです。

本書『嘘だらけの日仏近現代史』においてもチェスタトン

狂人とは理性をなくした人間のことではない、理性しかない人間のことだ

と看破したと言います。
フランス革命を主導し、その後独裁政治を敷いたロべスピエールがその「狂人」の最たるものと言えますが、フランスという国全体が「理性」という名の毒に侵されていたと言わねばならないのではないでしょうか。

■理性だけでもダメだが、感情的だけというのも・・・

フランスは「理性」という名の猛毒に侵され、道を誤りました。
では、日本はどうなのでしょうか。
本書を含む「嘘だらけ」シリーズで明らかになっているのは、諸外国云々以前に、日露戦争を勝利した後の日本は”平和ボケ”してしまい、理性的に思考することを忘れ、感情に支配され、場当たり的な対応に終始し、道を誤ったということです。

前述のジョナサン・ハイトの書では、「情緒はあれど思考しないのは”乳児”である」と指摘されています。
口にするのもはばかれますが、「当時の日本(少なくとも首脳部)は乳児のように稚拙だった」と言われて反論できる人はいるのでしょうか。
また、地政学国際法の通義を忘れてしまった戦後の日本もまた経済規模の大きくなった「図体が大きくなっただけではないか」と言われて反論できる人はどれほどいるのでしょうか。

「図体が大きいだけの乳児」から「自立した大人」になるためにこそ、フランスという「狂人」から「真人間」に戻った国の歴史、文化、伝統を学ぶ必要があるのかもしれません。

決して某Z省のように「消費税は懐に手を突っ込まれるのが嫌いなフランス人から税を取るための、よくできた税制だ」などという理由から学ぶためではないことだけは言えます。

フランスという「理性という名の狂気を経験した国」をメインに据えることで、逆に日本がいかに「感情に支配されていたのか」が際立ったという意味において、シリーズ6冊目ながら、また今までと違う視点を得ることができ、シリーズ愛読者も初心者も興味深く読むことができる一冊となりました。

おススメです!

 

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