『みずからのみずからしさ』 みぞろぎ梨穂詩集『約束の大地』より #みぞろぎ梨穂 #青林堂
『約束の大地 想いも言葉も持っている』
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みぞろぎ梨穂さんの詩集『約束の大地』から心に響いた詩を一編ご紹介したいと思います。
詩のタイトルは『みずからのみずからしさ』です。
人それぞれ響くポイントは違うと思いますが、個人的には
「理がまさっては、この世界は情を失ってしまうだろう
だけど理が なければ 情に すくわれてしまう」
の部分がグッときます。
日々の生活の中でも「理だけを説く人」「情に囚われている人」それぞれ目の当たりにすることがあるのではないでしょうか。
0点か100点かの極論ではなく、その間の最適解を見定められるようになりたいものです。
『みずからのみずからしさ』
明日から私はどんな苦しみも
すべて私を育てた養分として
理解して生きていきたい。
理想に燃えていた幼い日の夢は
実現しないけれど
私はもうそれを嘆かない
わずかなわずかな理想のために
私はもう二度と
夜の暗闇を恐れることはない
なつかしいのは
私をがんばって支えようとしてくれた人たちだ
未来を作るために
私はもう一度強く立ち上がる
どこにもない私らしさを探す旅をここから始めよう
理がまさっては
この世界は情を失ってしまうだろう
だけど理が なければ
情に すくわれてしまう
良い世界を勇気を出して求めていこう
私だけの私らしさを探すために